用途で選ぶ
用途を希望する前に知っておきたいポイントとは?
注文住宅というのは様々な形状の中から好きなものを指定することができます。しかし、形状によってメリット・デメリットがあるので住宅を建てる際には把握しておく必要があります。今回は形状によるメリット・デメリットを紹介していきましょう。
<総2階>
●どのような形状の家か
総2階というのは一番シンプルな2階建ての住宅のことで、1階の面積がほぼ2階と同じになっています。日本の住宅の基本となる形であり、お金がかからない設計としても有名です。
●メリット
総2階の家はシンプルな造りなので、他の複雑な形の建物と比べ価格が安いというメリットがあります。また、建てるときに安いだけでなくメンテナンス費用も安く済みます。総2階の住宅は安定性があるので耐震性に優れています。
●デメリット
総2階の住宅は拡張性がなくデザイン面での制約があります。また、オーソドックスな四角い形をしているので安っぽく見えるというデメリットもあります。そして1階の上には2階部分が乗るので、1階の屋根を設置することができません。屋根がなく雨ざらしの状態になるので1階が汚れやすく埃や枯葉なども溜まりやすくなります。
<オーバーハング型>
●どのような形状の家か
オーバーハング型というのは下の階よりも上の階の方が張り出している設計の住宅のことをいいます。下部分よりも上部分の方が面積が広いので、1階の空間部分に駐車場などを作ることができます。
●メリット
オーバーハング型の住宅は1階の敷地面積を有効活用できます。また、総2階の住宅のように1階と2階の面積が等しい必要はないので、狭い敷地でも住宅を建てることができます。建物の1階というのは基礎部分から作らなくてはいけないので、1階部分を広くすると費用が高くなります。しかし2階部分が広いオーバーハング型は基礎部分を気にする必要がないので、費用が安く抑えられます。オーソドックスな形ではなく個性的なデザインの住宅になるというのも大きなメリットです。
●デメリット
オーバーハング型の住宅はバランスが偏りがちなので強度が弱く、補強などをする必要があります。また、2階部分の方が大きい場合は耐震性にも不安が生まれます。そのため基礎部分の強度を上げ接合部をしっかりと緊結する必要があり、余計に費用がかかるというデメリットがあります。
<L字型、コの字型>
●どのような形状の家か
L字型やコの字型に設計された住宅は角が多いという特徴があります。総2階の住宅に比べて壁が多いので当然のことながら材料費が多くかかりますが、その分自分の希望のデザインを依頼することができます。
●メリット
L字型やコの字型の住宅はデザイン性に優れた設計が可能です。また、総2階の住宅とは違い複雑な地形や狭い土地にも対応ができます。真ん中に中庭を作ったり自由なデザインが可能で、風通しの良い住宅を作ることができます。
●デメリット
複雑な形をしているので耐震性がなく、維持費や補修費が高くつきます。また、総2階の住宅に比べて壁が多く凹凸も増えるので断熱性が低くなります。外気の影響を受けやすいので冷暖房などの費用がかさむというデメリットがあります。そしてL字型やコの字型のデザインは風水的にも良くないという意見もあります。
<<人気の「自然素材」で建てるには>>
最近では住む人の健康面などを考え自然素材にこだわった家が増えています。特に小さな子供やペットと一緒に暮らしている家は健康面・安全面を考えて自然素材の家を建てる場合が多いです。しかし、自然素材の家にもメリットとデメリットがあるので紹介していきましょう。
<自然素材とは?>
自然素材の家というのは健康障害を起こす原因物質を発生させない人体に害のない素材で作られている住宅を指します。建設のために用いられる接着剤や塗料から有害な物質が出て、空気汚染などから健康障害を起こす可能性があり、もちろん自然素材ではないすべての家に問題があるわけではありませんが、そういった心配が低いという理由で自然素材の家が注目されています。
<自然素材のメリット・デメリット>
●メリット
自然素材の住宅は有機物質をほとんど出しませんし、廃棄時には自然に返すことができるのでエコロジーの面でもメリットが高いです。物によっては断熱・調湿効果がありますし、肌触りが優しく見た目も柔らかいです。製品化の際のエネルギー負荷が少ないというのも大きなメリットでしょう。
●デメリット
自然素材の住宅は有機化合物のような不純物が使用されていない分、虫やカビ、腐朽の被害が多いです。また、製品や木目などにムラがあり、湿度による伸縮や変形が目立ちます。自然素材の住宅は工業製品よりも施工技術が必要なので工期が長くなる場合があり、価格も高くなります。
<自然素材の選び方>
自然素材で住み良い住宅を建てるには選び方が重要!
身体に優しいというメリットがあっても、コストの問題やメンテナンス費用を考えるとデメリットといえる部分もたくさん見えてきます。自然素材の住宅で心地よく過ごすためにはメリットとデメリットをしっかり理解する必要があるので、知識豊富な担当者がいる住宅会社を選ぶことが重要です。